認定看護師になるにはどうするか解説!将来性の高い資格です
資格の鎧

認定看護師になるにはどうするか解説!将来性の高い資格です

自信を持った表情の看護師

質の高い看護技術と知識を持つ看護師です

認定看護師とは、特定の看護分野において高い水準の看護技術を持っていることを証明する、日本看護協会が運営する資格認定制度のひとつです。

認定看護師の特徴

英語ではCertified Nurseとなり、CNと略されることがあります。

認定看護師とは

応急措置をする看護師

特定看護分野の専門家と言えます

認定看護師は現在21分野ある看護分野の特定分野のプロフェッショナルとして日本看護協会から認められているレベルの高い看護技術と知識を持った看護師です。

現在ある分野は以下のようになっています(2018年2月21日現在)。

  1. 救急看護(Emergency Nursing)
  2. 皮膚・排泄ケア(Wound, Ostomy and Continence Nursing)
  3. 集中ケア(Intensive Care)
  4. 緩和ケア(Palliative Care)
  5. がん化学療法看護(Cancer Chemotherapy Nursing)
  6. がん性疼痛看護(Cancer Pain Management Nursing)
  7. 訪問看護(Visiting Nursing)
  8. 感染管理(Infection Control)
  9. 糖尿病看護(Diabetes Nursing)
  10. 不妊症看護(Infertility Nursing)
  11. 新生児集中ケア(Neonatal Intensive Care)
  12. 透析看護(Dialysis Nursing)
  13. 手術看護(Perioperative Nursing)
  14. 乳がん看護(Breast Cancer Nursing)
  15. 摂食・嚥下障害看護(Dysphagia Nursing)
  16. 小児救急看護(Pediatric Emergency Nursing)
  17. 認知症看護(Dementia Nursing)
  18. 脳卒中リハビリテーション看護(Stroke Rehabilitation Nursing)
  19. がん放射線療法看護(Radiation Therapy Nursing)
  20. 慢性呼吸器疾患看護(Chronic Respiratory Nursing)
  21. 慢性心不全看護(Chronic Heart Failure Nursing)

出典:資格認定制度 | 日本看護協会 » 認定看護師

そして認定看護師の役割は以下のようになっています。

  1. 個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
  2. 看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
  3. 看護職に対しコンサルテーションを行う。(相談)

出典:資格認定制度 | 日本看護協会 » 認定看護師

看護師は全体として人手不足で大変だと言われていますが、現在活躍している看護師は100万人を超えています。

そんな数多くいる他の看護師との差別化を図るには、やはり医療関係者と言う観点から見ても専門的知識を高めると言うのは非常に有効な手段であると言えます。

キャリアアップに有効!

敬礼する男性

資格取得で出世につながった方も!

病院によっても異なりますが看護師が出世していく道のりとしては、まず主任になり、それから副看護師長・看護師長などへと言う形が多いと考えられますが、認定看護師を取得したことにより主任に昇格したと言う例もあります。

認定看護師を取得した方の多くが自分の所属部署に限らず、専門知識を生かして他部署でも活躍しており、おのずとしてリーダー的ポジションになっていくことが想像できます。

キャリアアップの観点から見ると認定看護師を取得することは有効と言えるでしょう。

サポート体制が整っている病院も多い

病院内

認定看護師を高く評価している病院が多いと言うことでしょう

認定看護師の資格を取得する上で問題になることは、6か月・615時間以上の認定看護師教育課程を修了しなければならないと言うことです。

必然的にその間は職場を離れることになるため金銭面等での心配事はあると思います。

しかし認定看護師の資格を評価している病院は多く、あらかじめ相談しておくことで多くの方が休職期間中も給与をもらいながら通学できています

また病院によっては認定看護師教育機関の学費を支給してくれる病院もあるようです

認定看護師になるには

6か月・615時間以上の認定看護師教育課程を修了し、認定審査と言う筆記試験に合格することで取得できます。認定看護師教育課程を受けるにあたって条件がありますので確認してください。

またこの資格は5年ごとに更新があります(看護実践と自己研鑽の実績について書類審査)。

認定看護師になるための前提条件

ギアと電球

認定看護分野の実務経験も必要です

認定看護師はどんな看護師でもなれるわけではなく実務経験などが必要になります。

  1. 日本国の看護師免許を有すること
  2. 看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修

例をあげるとすれば看護師として5年以上働いていても透析看護の実務経験がまったくない状態で透析看護の認定看護師認定看護師教育課程を受けることはできない、などと言ったことになります。

認定看護師教育機関を探すのが大変になることも

大学

教育機関が全国で1つしかない分野もあります

前提条件を満たしたあと、認定看護師教育機関にて6か月・615時間以上の認定看護師教育課程を修了し、その後認定審査と言う筆記試験に合格、そして認定看護師認定証交付・登録されることで認定看護師として活躍できます。

ただ認定看護師教育課程を受けるための教育機関はまだまだ数が少ないです。

例えば「緩和ケア」ですと北海道、岩手、埼玉、千葉、神奈川、新潟、山梨、富山、静岡、兵庫、島根、福岡とまだ多くの教育機関がありますが、「透析看護」ですと「東京女子医科大学看護学部 認定看護師教育センター」の1つしかありません。(2018年2月21日現在)

お住いの地域や分野によっては非常に条件が厳しくなることもあることは頭に入れておきたいです。

専門看護師との違い

パソコンを見ている女性

早く専門性を身につけたい方は認定看護師の方が良いでしょう

認定看護師の他に一見よく似た専門看護師と言う資格もあります。

認定看護師が患者に対して専門的な看護を行うに対し、専門看護師は患者だけでなく患者の家族、または地域に対して質の高い看護を提供します。

また認定看護師が6か月・615時間以上の認定看護師教育課程を修了して取得できるのに対し、専門看護師は2年かけて指定の大学院を修了する必要があります。

ご自身がやりたいことが専門看護師の役割に近い場合は専門看護師の方が向いているかもしれませんがお金も時間もかかりますので、なるべく早く専門的知識を高めることを希望する場合は認定看護師の資格を狙う方が効率はいいでしょう。

専門看護師についての詳しい情報は以下のリンクにてまとめています。

地域医療活動をする看護師たちのイメージ

専門看護師(CNS)は看護業界でリーダーシップをとる専門家!

専門看護師(CNS)は特定の看護分野の専門家であり患者やその家族、地域に質の高い看護を提供!また看護師たちを率いる存在でもあります

まとめ

コーヒーを淹れる女性

いかがでしたか?

以上が認定看護師に関するまとめになります。

近年はAIの発達がすさまじく、現在人手不足が問題になっている看護師の仕事ですら、いずれは奪われてしまうとの見方もあります

その時代が来たとき、恐らく他の看護師と特に差がない状態であれば完全に仕事を奪われてしまうかもしれませんが、医療関係者として専門的知識・スキルを持つ看護師はそう簡単には奪われないでしょう。

これからも看護師として生きていくことを考えている方にはぜひ考えてもらいたい資格のひとつです。