電気主任技術者(電験3種) 合格率は低いが凄く役立つ資格です
資格の鎧

電気主任技術者(電験3種) 合格率は低いが凄く役立つ資格です

配線

必置義務のある非常にニーズの高い国家資格です

電気主任技術者とは事業用電気工作物の工事、維持、運用に関する保安の監督を行う国家資格です。

よく言われる「電験3種」とは第3種電気主任技術者のことで、電気業者・事業用電気工作物設置者は必ず電気主任技術者を選任しなければならないと定められている必置資格でもあります。

電気主任技術者(電験)の特徴

非常にニーズが高く就職に強いと言われている、電気に関する知識と技術を証明する電気業界でのエリート資格です!

再就職にも超有利!

電気工事を行う男性

65歳を過ぎても職に困らないとも言われるエリート資格!

先述しましたが電気事業者や事業用電気工作物設置者は電気主任技術者を選任しなければならないと定められています。

電気主任技術者の設置義務が発生する場所は原則一般家庭以外で電気を扱うところすべてになるため、電気業界のみならず建設やビル管理業界など電気主任技術者を必要とする場は実はかなりたくさんあります。

必置義務があるため再就職にも有利です。

電気主任技術者の資格は電気関係の仕事で成功するには欠かせない資格であり、一般的に65歳を過ぎても職に困らないとまで言われています。

有名どころでは比較的高齢でも受け入れられやすいビルメンテナンス業界では電験3種+建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)エネルギー管理士の3つの資格はビルメン三種の神器とも呼ばれるエリート資格になっています。

電験1種・電験2種・電験3種

電球マン

1種~3種の違いは保安の監督ができる範囲の違いです

電気主任技術者には第1種・第2種・第3種の3種類あり、よく聞かれる電験3種は第3種電気主任技術者のことを指します。

第1種・第2種・第3種は種類に応じて電気工作物の保安の監督ができる範囲が決まっています。

  • 電験1種:すべての事業用工作物
  • 電験2種:電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物
  • 電験3種:電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力5千キロワット以上の発電所を除く)

と言ったように扱える範囲が決まっているのです。

当然最上位である電験1種がもっとも有利になるのですが、実は電気主任技術者は他の資格ではあまり見られないステップアップに関する特徴があります。

電験3種から無試験で上級資格へ!

上昇イメージ

3種を取れば実務で2種、1種へ!

電験3種を取得して実務経験を積み、就労証明があれば2種を無試験で取得することも可能です。

電験2種から電験1種へも同じように実務経験でステップアップすることができます。

基本的に実務経験の年数は5年以上です。

このように実務経験だけで上位資格の取れる国家資格は非常にめずらしいです。

他資格への影響

パソコンを見て考える男性

工業系資格以外だけでなく弁理士試験や社労士試験にも影響するんです

電気主任技術者免状を持っていることで影響する資格は当ブログで紹介しているものだけでも9資格もあります。

第1に、電験1種・電験2種の有資格者は弁理士試験において論文式筆記試験の選択科目が免除されます。

第2に、電験1種・電験2種の試験に合格した方は社会保険労務士試験の受験資格を満たします。

第3に、電気工事士試験の1種・2種ともに電気主任技術者は筆記試験が免除されます。

第4に、すでに紹介している建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の免状を得るための講習があるのですが、電験1種・2種免状を受けている方は実務経験1年以上、電験3種免状を受けている方は実務経験2年以上で受講資格を満たすことができます。

第5に、消防設備士試験は乙種には受験資格がないのですが甲種には受験資格が必要になり、そのひとつに電気主任技術者の有資格者であることとあります。

第6に、消防設備点検資格者と言う資格の受講条件のひとつに第1種・第2種・第3種電気主任技術者とあります。

第7に、第1種電気主任技術者をお持ちの方は労働安全コンサルタント試験を実務経験なしで受験資格を満たすことができる上、試験区分「電気」において電気安全の科目が免除対象になります。

第8に、1級電気工事施工管理技士試験の受験資格を電気主任技術者(1~3種)であれば6年以上の実務経験、2級電気工事施工管理技士試験の受験資格を電気主任技術者(1~3種)であれば1年以上の実務経験で満たすことが可能です。

電気工事施工管理技士に関しては一見そこまで特典があるように見えませんが、学歴次第で受験するために15年以上の実務経験を要される試験ですのでこの特典は人によってはおいしいと言えます。

第9に、第1種・2種・3種電気主任技術者で実務経験が2年以上あれば建築設備士試験の受験資格を満たします。

電気主任技術者になるには

国家試験に合格するか、経済産業大臣の認定した電気学科等を修了+実務経験で取得することができます。

まだ若い方でしたら電気学科を進路のひとつとして考えるのも良いですね。

国家試験に受験資格はなく、基本的に誰でも受験することができます。

近年合格率は10%を切っている

難しいルービックキューブ

難化傾向です…

そしてかつては10%を少し超える程度の合格率だったのですが、近年は合格率10%を切るのがあたりまえのようになっています。決して簡単に取れる資格ではありません。

試験の内容

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電験3種は高校の電気科卒業程度の知識が問われます

試験の内容は電験1種は大学の電気工学科卒業程度、電験2種は短期大学・高等専門学校の電気工学科卒業程度、電験3種は高校の電気科卒業程度と専門的な知識が要されます。

また第1種・第2種は1次試験と2次試験がありますが、第3種は1次試験のみです。

まとめ

コーヒーを飲む男性

いかがでしたか?

以上が電気主任技術者に関する情報のまとめになります。

電気業界ではトップクラスのエリート資格であり、安定した収入が見込める非常に価値の高いおすすめの資格です。

決して簡単に取れる資格ではありませんが役立つ資格ですので電機業界に就職したい、もしくは就職しているならがんばってみたいところですね。

少しでも参考になれば幸いです。