福祉住環境コーディネーターは2級から資格の効果が出ます!
資格の鎧

福祉住環境コーディネーターは2級から資格の効果が出ます!

足が悪い高齢者

高齢者や障がい者の住環境をコーディネートします

福祉住環境コーディネーターとは高齢者や障がい者の日常生活の基本動作(ADL)や生活の質(QOL)の向上、介助力の軽減をはかり、生活・住環境の両面から自立支援を促すための知識・技能を習得していることを証明する民間資格公的資格)です。

福祉住環境コーディネーターの特徴

民間資格と侮るなかれ!です。2級以上は介護保険という財務基盤の上で活躍できる専門職なんですよ。

高齢者や障がい者の住環境の専門家

高齢者に優しい社会イメージ

福祉系の資格や建築系の資格のプラス資格として有望です

今私たちが一緒に住んでいる誰かひとりでも車いす生活になってしまうと住環境をバリアフリーに改善する必要が出てきます。それだけでなく車いす用のスロープ、お風呂場の手すりなど要介護者が快適に暮らせるために様々な工夫が必要になってきます。

福祉住環境コーディネーターはその専門家になります。

この知識は超高齢化社会である現在必ず必要とされる知識であり、近年は障がい者だけでなく乳幼児も含めてすべての人が不便なく暮らせるユニバーサルデザインへの意識も普及しています。

民間資格なので国家資格のように独占業務必置義務があったりすることはないのですが、活躍の場は福祉系の仕事だけでなく建築業やリフォーム業、住宅産業などでも大いに活躍できるでしょう。

この資格ひとつでは少し弱いかもしれませんが介護福祉士など福祉系の有資格者はもちろん、建築士インテリアコーディネーター、インテリアプランナーのプラス資格としては非常に有望と言えます。

介護保険支給申請の理由書を作成できる

足が不自由な女性と医療関係者

介護保険という財務基盤の上で活躍できる専門職とも言えます

福祉住環境コーディネーターは1級~3級まで存在し、3級<2級<1級の順に上位資格となります。

そしてこの資格は民間資格ですが2級以上の取得者が介護保険による居宅介護住宅修繕費の支給申請における理由書を作成できると言う特徴があります。

介護保険とは国民全員が40歳になった月から加入する保険で、介護が必要になれば介護サービスを受けられます。現在の自己負担額は2割、2018年8月からは3割になります。

介護サービスを受ける上で住宅改修が必要になれば住宅改修理由書を作成し介護保険で住宅改修を請け負うこともできます

この理由書を作成できるのは介護支援専門員(ケアマネージャー)、理学療法士作業療法士、そしてこの福祉住環境コーディネーター2級以上となっています。

つまり介護保険という財務基盤の上で活躍できる専門職とも言えるのです。

福祉住環境コーディネーターを取得するには

試験に合格すれば取得できます。受験資格はなく誰でも受験できますが1級だけは2級合格者しか受験することができません

2級・3級の合格率は約50%、1級は超難関!

難しいルービックキューブ

1級は6~7%と難関です

エントリーである3級と資格の効果が出始める2級の合格率はおよそ50%です。2級に関してはたまに合格率がものすごく変動することもあります。

2級と3級は受験資格もないのでいきなり2級からチャレンジすることも可能になります。

1級に関しては2016年度は合格率7.3%、2015年度は合格率6.6%と超難関になっています。

試験の内容

試験勉強

1級は建築系の知識も必要になります

3級の出題範囲は以下。制限時間は2時間で70点以上得点できれば合格です。

  1. 少子高齢社会と共生社会への道
  2. 福祉住環境整備の重要性・必要性
  3. 在宅生活の維持とケアサービス
  4. 高齢者の健康と自立
  5. 障害者が生活の不自由を克服する道
  6. バリアフリーとユニバーサルデザインを考える
  7. 生活を支えるさまざまな用具
  8. 住まいの整備のための基本技術
  9. 生活行為別に見る安全・安心・快適な住まい
  10. ライフスタイルの多様化と住まい
  11. 安心できる住生活
  12. 安心して暮らせるまちづくり

2級の出題範囲は以下。こちらも3級同様、2時間で70点以上得点できれば合格となります。

  1. 高齢者・障害者を取り巻く社会状況と住環境
  2. 福祉住環境コーディネーターの役割と機能
  3. 障害のとらえ方
  4. リハビリテーションと自立支援
  5. 高齢者・障害者の心身の特性
  6. 在宅介護での自立支援のあり方
  7. 高齢者に多い疾患別にみた福祉住環境整備
  8. 障害別にみた福祉住環境整備
  9. 福祉住環境整備とケアマネジメント
  10. 福祉住環境整備の進め方
  11. 福祉住環境整備関連職への理解と連携
  12. 相談援助の実践的な進め方
  13. 福祉住環境整備の共通基本技術
  14. 生活行為別福祉住環境整備の手法
  15. 福祉住環境整備の実践に必要な基礎知識
  16. 福祉用具の意味と適用
  17. 生活行為別にみた福祉用具の活用

1級の出題範囲は以下。こちらも2級・3級同様、2時間で70点以上得点できれば合格となりますが、建築系の知識も問われますので難易度がグッと高くなります。

  1. これからの社会に求められる福祉住環境整備
  2. 福祉住環境コーディネーター1級の目標と役割
  3. 地域福祉の推進-福祉コミュニティづくり-
  4. 地域で支える高齢者ケア
  5. 地域で支える障害者ケア
  6. ユニバーサルデザインの概念および沿革
  7. ユニバーサルデザイン環境の整備手法
  8. 高齢者・要介護者向け住宅・施設の流れ
  9. 高齢者住宅・施設の種類と機能
  10. 障害者向け住宅および施設の種類と機能
  11. 福祉住環境のコーディネートの実際

まとめ

老夫婦

いかがでしたか?

以上が福祉住環境コーディネーターについてのまとめになります。

この資格ひとつで活躍することは難しいですがプラス資格としてはなかなか優秀な資格と言えます。

この資格を取得しようとしている方の保有資格のアンケートによると最も多いのが介護系の有資格者であり、次に看護師や理学療法士など医療系の有資格者、次いで建築士など建築関係の有資格者になっています。

介護や建築から行政まで幅広い知識を身に着けてキャリアアップに役立てたいですね。