ネットワークスペシャリスト試験は情報処理技術者試験の1つで高度情報処理技術者に分類される名称独占の国家資格です。
高度IT人材として確立した専門分野を持ち、ネットワークに関する固有技術の専門家として情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行えることを証明します。
ネットワークスペシャリスト試験の特徴
略してネスペと呼ばれることもあります。英語名はNetwork Specialist Examinationであり、略号はNWになります。
旧試験であるオンライン情報処理技術者試験を前身とし、一度テクニカルエンジニア（ネットワーク）試験と言う名称に改称されたあと再度ネットワークスペシャリスト試験と言う名称に戻りました。
ネットワークスペシャリスト試験とは
主にネットワークエンジニアを対象にしている試験で、ネットワーク技術者やネットワーク管理責任者としてキャリアアップを図りたい方向けの資格になります。
ITエンジニアとして基本情報技術者試験、応用情報技術者試験とステップアップしていき、専門分野としてネットワークを究めたい方にとっては国家資格であるだけに最もアピールしやすい試験の1つでしょう。
情報処理技術者試験の試験機関が設置されているIPAのホームページによると以下のような方に最適の資格になります。
ネットワークの固有技術からサービス動向まで幅広く精通し、目的に適合した大規模かつ堅牢なネットワークシステムを構築し運用できるネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指す方に最適です。
就職や転職に役立つことも
現行の情報処理技術者試験はスキルレベルが1～4に設定されておりレベル4が最高レベルになるのですが、ネットワークスペシャリスト試験のスキルレベルは最高レベルの4です。
国内では比較的知名度は高いですので会社によっては高く評価されることもあり、手当がつくところもあるようです。
ほぼ間違いなく就職・転職できると言えるほど強いかと言われればそうではありませんが、キャリアアップを図るには良い資格だと言えます。
他資格への影響
ネットワークスペシャリスト試験に合格すると弁理士試験で論文式筆記試験の選択科目が免除になります。
またネットワークスペシャリスト試験に合格することで社会保険労務士試験の受験資格を満たします。
ネットワークスペシャリスト試験の資格を取得するには
試験に合格すればOKです。受験資格は特になく誰でも受験できます。
合格率は13～15%
ネットワークスペシャリスト試験の合格率は13～15%を推移しており、平均すると大体14%程度の合格率になります。
ちなみに平成28年度の合格率は15.4%でした。
試験の内容
試験は1日で終わりますが午前1・午前2・午後1・午後2とわけられており1日かけた長期戦になります。
午前1の試験内容
他の高度情報技術者試験と同様に午前1はマークシート形式で応用情報技術者試験程度の難易度（レベル3）の問題が出題されます。
ここで基準点（60%）を得点できなかった場合は問答無用で不合格となり、以降は採点されません。
2年以内に応用情報技術者試験・他の高度情報技術者試験に合格した方は午前1が免除されます。また同じく2年以内に他の高度情報処理技術者試験の午前1に基準点以上を得点できた場合も免除対象となります。
午前2の試験内容
こちらも午前1同様マークシート形式の試験になりますがネットワークや情報セキュリティ関連に重点を置いた問題になっていることが特徴です。
ここでも基準点（60%）を得点できなかった場合は不合格となり、以降は採点されません。
午後1の試験内容
3題中2題を選択して解答する試験になります。
ここでも基準点を獲得できなければ不合格となり、午後2は採点されません。
午後2の試験内容
2題中1題を選択して解答する試験になります。
ここで基準点を獲得すればネットワークスペシャリスト試験合格となります。
まとめ
以上がネットワークスペシャリスト試験の大まかなまとめになります。
国内ではネットワークエンジニアとして最も知名度がありアピールになりやすい試験ですのでネットワークを究めようとお考えの方はぜひ挑戦していただきたい試験です。
少しでも参考になれば幸いです。
