プロジェクトマネージャ試験とは情報処理技術者試験の1つで高度情報処理技術者に分類される名称独占の国家資格です。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、システム開発プロジェクトの責任者として管理・運営できる能力があることを証明します。
※国際資格のプロジェクトマネージメント系資格「PMP」はこちら
プロジェクトマネージャ試験の特徴
英語名はProject Manager Examinationで略号はPMです。
プロジェクトマネージャ試験とは
社内での大きなプロジェクト等の立案・交渉・開発等の一連の流れを想定して実行する責任者としての能力があることを証明する資格になります。
そのためプロジェクトマネージャ試験は実務においてリーダー的ポジションについている方を受験者像として想定しており、実際に合格者の年齢層も高くなっています。
情報処理技術者試験の試験機関が設置されているIPAのホームページによると以下のような方に最適の資格になります。
プロジェクト全体の意思決定を実行し、品質・コスト・納期に全責任をもち、前提・制約条件の中でプロジェクトを確実に成功に導き、プロジェクトメンバを成長させるマネージャを目指す方に最適です。
需要が高い仕事です
現行の情報処理技術者試験はスキルレベルが1~4に設定されておりレベル4が最高レベルになるのですが、プロジェクトマネージャ試験のスキルレベルは最高レベルの4です。
高度情報処理技術者に分類される試験は現在すべてスキルレベル4ではあるのですが、プロジェクトマネージャ試験はITストラテジスト試験・システム監査技術者試験と並ぶ最難関の試験と言われています。
プロジェクトマネージャの求人は多く、しっかりとした実務経験があれば再就職・転職にも強いと言えます。
仕事の内容的にはかなり大変なポジションになりますが、このような仕事が好きな方にとっては非常にやりがいのある仕事になるでしょう。
他資格への影響
プロジェクトマネージャ試験の資格を取得すると中小企業診断士試験の経営情報システムが免除対象になったり、弁理士試験で論文式筆記試験の選択科目が免除になると言う特典があります。
またプロジェクトマネージャ試験に合格することで社会保険労務士試験の受験資格を満たします。
プロジェクトマネージャ試験の資格を取得するには
試験に合格すればOKです。受験資格は特になく誰でも受験できます。
合格率は10~14%程度
他の高度情報処理技術者にも言えることですが基本的に合格率は10~15%程度を推移しており、難関試験と言えます。
かつてはプロジェクトマネージャ試験の合格率6~8%と言った超難関難関の資格ではあったのですが新制度に移行したことで徐々に合格率が上がってきました。
ちなみに平成28年度の合格率は14.8%でした。
試験の内容
試験は1日で終わりますが午前1・午前2・午後1・午後2と長期戦になります。
午前1・2はマークシート形式、午後1は記述式、午後2は論文式の試験になっています。
午前1の試験内容
マークシート形式の問題で他の高度情報処理技術者試験と同様に応用情報技術者(レベル3)程度の難易度の問題が出題されます。
ここで基準点(60%)を取れなければ問答無用で不合格となり、以降は採点されません。
2年以内に応用情報技術者試験・他の高度情報技術者試験に合格した方は午前1が免除されます。また同じく2年以内に他の高度情報処理技術者試験の午前1に基準点以上を得点できた場合も免除対象となります。
午前2の試験内容
同じくマークシート形式の問題でプロジェクトマネジメント分野に重点を置いた試験になっているのが特徴です。
ここでも基準点(60%)を取れなかった場合は不合格となり以降は採点されません。
午後1の試験内容
3題から2題を選択して解答する記述式の試験になっています。
ここでも基準点を取れなかった場合は不合格となり、以降は採点されません。
午後2の試験内容
2題から1題を選択して解答する論文形式の試験になります。
最終的にA・B・C・Dで評価され、Aランクなら合格、それ以外は不合格となります。
まとめ
以上がプロジェクトマネージャ試験の大まかな全体像になります。
非常に需要が高く求人も多いのですが即戦力が期待されるため、実務経験なしでは就職や転職に激強と言うわけではありませんが、取得することの意味は大いにある資格と言えます。
少しでも参考になれば幸いです。