あん摩マッサージ指圧師とは、手や指などを用いて血行を良くしたりコリをほぐす療法を業として行うことができる業務独占の国家資格です。
あん摩マッサージ指圧師の特徴
鍼灸師（はり師・きゅう師）と並ぶ東洋医学の国家資格になります。
あん摩マッサージ指圧師の仕事内容と現状
マッサージを業として行える者は医師とあん摩マッサージ指圧師と法律で定められており、あん摩マッサージ指圧師は業務独占資格になります。
しかし未経験OKな求人もあったりと明らかに国家資格を持ってしなさそうな方もマッサージをしたりしているような気がする…と思われる方もいるかもしれませんが、その通りです。
かつて最高裁で出された見解に基づいて「マッサージ」と看板をあげなければ資格がなくても営業できてしまうと言う問題があります。
そのため「整体」「リラクゼーション」「足ツボ療法」と言った名称でマッサージ業に類似したお店はたくさんあり、あん摩マッサージ指圧師に関連する団体は法改正を求めています。
また一般の方にあん摩マッサージ指圧師と言う資格はあまり認知されていないようで、有資格者が行っていない「整体」や「リラクゼーション」と同じように見えてしまっていると言う問題があります。
平均年収は高くはないが独立も可
平均年収は300万円～400万円と言われています。
先ほどあげました無資格でもマッサージ系の店を営業できてしまう問題のためか給与の伸びは低めです。
また資格の性質上、もちろん自分でマッサージ店を開店することで独立することも可能であり、うまく行けば年収1000万円も可能になるでしょう。
他資格への影響
あん摩マッサージ指圧師としての実務経験が5年以上あれば介護支援専門員（ケアマネージャー）試験の受験資格を満たします。
あん摩マッサージ指圧師になるには
試験に合格すればOKです。受験資格として養成施設で勉強する必要があります。
受験資格について
あん摩マッサージ指圧師国家試験を受験するには必ず専門の学校で必要な知識と技能を修得する必要があります。
基本的に高校卒業後、文部科学大臣が指定したあん摩マッサージ指圧師に関する学校か厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上勉強することで受験資格を満たすと言うルートが一般的なものとなっています。
著しい資格障がいのある方の場合は中学卒業後に3年以上または5年以上、学校や養成施設で勉強することで受験資格を満たすことも可能です。
合格率は85%前後
あん摩マッサージ指圧師試験の合格率は85%前後になります。比較的大きく変動している言語聴覚士試験などとは異なり、ここ10年ほど合格率は安定しています。
他の医療系国家資格である医師や看護師国家試験と比べると少し低く見えますが、それでも高い合格率で安定していると言えます。
まとめ
以上があん摩マッサージ指圧師についての大まかなまとめになります。
資格がなくてもマッサージ類似店を営業できてしまうと言う厳しい現状ではありますが、やはり知る人にとってはきちんと勉強したあん摩マッサージ指圧師の施術の方が大いに安心できるはずです。
少しでも参考になれば幸いです。
