英検の正式名称は実用英語検定と言い、日本で最も有名な英語系資格の1つである民間資格です。
5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7段階存在し、1級が最上位の資格になっています。
この記事では英検の級別の目安や合格率・難易度、試験の内容などまとめて解説していきます。
英検の特徴
文部科学省後援の民間資格です。
英検の級と学年の目安
英検の7段階の級がそれぞれどれくらいのレベルであるのかに例えるために学年を目安にすると以下のようになります。
英検5級 | 中学1年生レベル |
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英検4級 | 中学2年生レベル |
英検3級 | 中学校卒業レベル |
英検準2級 | 高校1年生~2年生レベル |
英検2級 | 高校卒業レベル |
英検準1級 | 大学中級レベル |
英検1級 | 大学上級レベル |
英検はたびたび「履歴書に書けるのは2級から」と言われますが学年レベルで見るならある意味納得と言えます。
社会人として働くにあたって高校卒業程度未満の級を書くのは不適切のような気はしますし、さらに言えば英語力をアピールするには準1級や1級レベルが適切と言えると思います。
またたびたび中学英語はとても大切と言われます。すべての英語の基礎となる部分であることはもちろん、日常会話や道案内程度ですと中学英語を使いこなし、会話のコツさえつかんでしまえば問題なく行えます。
ここをサボっていた方はいざ英語をやり直そうとしても苦労することになるそうなのですが、中学校卒業程度のレベルである英検3級を目安に勉強すれば効率よく中学英語をやり直すことができますね。
英検の級とTOEICのスコア比較
学年で例える以外にも英検の7段階の級のレベルを、同じく最もメジャーな英語系資格の1つであるTOEICのスコアに例えると以下のようになります。
英検5級 | TOEIC100~259点 英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない |
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英検4級 | TOEIC260~269点 英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない |
英検3級 | TOEIC300点台 英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない |
英検準2級 | TOEIC400点台 限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる |
英検2級 | TOEIC500点~600点台 限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる |
英検準1級 | TOEIC700点~800点台 どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている |
英検1級 | TOEIC900点以上 Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる |
企業が新卒者に求めるTOEICのスコアは650点以上と言われていますのでやはり履歴書に書けるレベルは2級からと言うことになります。
またビジネス実務に使えると評価されるTOEICのスコアは730点以上になりますので学年と級の目安で紹介したものと同じく、英語力としてアピールするには準1級以上と判断できます。
また外資系企業ではTOEIC800点以上を求めると言われているため英検1級であれば外資系企業も射程圏になると言えるでしょう。
英検とTOEIC、どちらが有利なのか
日本での二大・英語資格と言えばやはりこの英検とTOEICがあげられます。かつては英検が主流でしたが徐々にTOEICに移行していき、今では最も主流な英語資格はTOEICと言えるでしょう。
英検とTOEICどちらがいいのかと言えばご自身の状況によって異なると言えます。
就職や転職で英語力をアピールしたいならTOEICがベストと言え、現在学生で受験を有利に進めたいのであれば英検の方が良いかもしれません。
3級以上を持っていれば内申書に書くこともできますし、準2級以上を持っていれば高認(旧・大検)の英語が免除される特典もあります。
また大学や高校によっては指定された英検の級を持っていることで入学金・授業料免除や英語科目の単位認定などの特典を設けているところもあります。
例をあげますと神戸海星女学院大学は2012年から以下のような制度を設けています。
神戸海星女学院大学は2012年、「英検2級相当以上の資格を持つ入学者は、授業料を免除する」という英検優遇制度を導入。
同大学は、英語観光学科、心理こども学科の2学科からなりますが、その両学科にこの制度は適用されます。
うれしいのは、入学試験合格時に英検2級相当の資格をまだ取得していなくても、3月末までに取得できれば制度の対象になること。また制度に定員を設けていないので、まさに学生のがんばり次第で特典が得られます。出典:拝見 英検優遇校 第1回 神戸海星女子学院大学|受験・進学に「効く」英検!入試優遇・単位認定制度|英検|公益財団法人 日本英語検定協会(外部リンク)
英語力を生かして受験・進学などを有利に進めたいのであれば英検取得を目指すとよいと言えます。
少し話がそれますが、最難関である英検1級はかつてはかなりトリッキーな問題も多く、実用英語検定と言う正式名称にも関わらず全く実用的でない単語が数多く出てくる試験でしたが、本場アメリカの試験機関に依頼して作られたTOEICがメジャーになってきたことに影響してか、近年は謎単語の出現がだいぶ抑えられた問題になってきているようです。
他資格への影響
英検1級合格者は全国通訳案内士試験の「英語」の科目が免除されます。
全国通訳案内士は英検やTOEICと違って国家資格であり、語学系資格の最高峰に位置する名称独占資格です。
かつては通訳案内士でなければ通訳を行ってはならないと言う業務独占資格だったのですが現在は名称独占資格になっています。
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法改正により通訳案内士は全国通訳案内士になりました。業務独占が廃止され名称独占になり定期研修が義務付けられました。将来性はいかに