保育園(保育所)には保育士を配置する義務があります。
0歳児おおむね3人につき保育士1人、1~2歳児おおむね6人につき保育士1人などと細かく基準が定められている必置義務のある国家資格です。
保育士の特徴
待機児童問題がテレビでも大きく話題になり、国も動き出していますね。
給与問題の改善に期待
以前から問題となっていましたが近年大きな話題となったため多くの方が知っているであろう「待機児童問題」。この問題は緩和傾向にあると言ってもまだまだ保育士は不足しています。
拘束時間が長く激務であるにも関わらず、保育士の年収は平均300~340万と言われており、こちらも大きく話題になりました。
このように需要がありながらも給与が低い問題を改善するため厚生労働省は2017年度から「副主任保育士」「専門リーダー」の役職を新設して来年度の予算に540億円を計上するとしています。これにより保育士の3人に1人が4万円を受け取れる見込みです。
東京都では待機児童解消のため保育士の給料に最大23,000円を補助していますが、さらに21,000円を補助するとしています。
人手不足のため職には困らない
このように人手不足であるため激務についての問題についての動きはまだ見られませんが、給与状況については徐々に改善傾向に向かっています。
また保育士の求人は多くあるため就職や転職に困ることはないでしょう。
東京の場合は認定保育所、保育室があるほか、保育ママ(正確な名称は課程福祉員)にもなれますし、そのほか児童養護施設、肢体不自由児童施設、母子生活支援施設、児童厚生施設などにも勤務できます。
意識が高い人はカリスマ保育士に
少子化によって子供一人当たりにかける教育費が増え、よりよい教育を求める親が増えています。
例えば英語などの早期の英才教育を保育所や託児所に期待する親も増えており、それをアピールする保育施設も増えてきています。
こうした保育施設では「カリスマ保育士」を求めており、より専門的な保育が求められます。需要もより高くなるでしょうし、目指せる余裕がある方は挑戦してみるのもよいでしょう。
保育士の資格を取得するには
保育士になるルートは2つあります。
1つは大学や短大、専門学校などの保育士養成機関に入学し、所定の単位を修得して卒業して保育士として登録する、もう1つは都道府県の実施する保育士試験に合格し、その後登録をして保育士になるという方法です。
試験には受験資格があるので要確認です。
最短ルートは養成機関を卒業すること
指定保育士養成所の入学資格は高卒以上で就業年数は2年以上と定められています。
そのため専門学校の昼間部、短大であれば2年の通学で卒業できるため保育士になる最短ルートと言えます。
国家試験を受験する場合
保育士試験を受験するには受験要件があります。
大学・短大・専門学校卒業者はすぐに受験できますが、高卒者の場合は2年の実務経験、中卒者の場合は5年の実務経験が必要です。
国家試験の合格率は16.9%
保育士試験の受験科目は8科目あり、全科目を6割以上得点することで合格できます。
その割にはずいぶん合格率が低くみえますが、トータルで6割を取ればいいのではなく、すべての科目を6割得点しなければならないことがミソで、科目ごとの難易度の差が大きいということがその原因のようです。
しかし全科目を一度に合格できなくても翌年は不合格の科目だけを受験すればよく、一度合格した科目は3年間有効です。
すなわち3年計画で段階的に合格していくことも可能となります。
国家試験の内容
試験は筆記と実技です。
実技は音楽、絵画、言語の3分野から2分野を選択します。なお音楽を選ぶとピアノ演奏も課されます。
まとめ
以上が保育士に関する情報のまとめになります。
激務で給料が安いなど問題点が多いため離職してから復職しない方も多いと言われていた保育士ですが、この勢いで待遇に変化があればうれしいですね。
少しでも参考になれば幸いです。