税理士とはどんな資格か解説!年収や会計士との深い関係も
資格の鎧

税理士とはどんな資格か解説!年収や会計士との深い関係も

資料の上にTAXと書いた税金のイメージ画像

国家資格の王道のひとつですね

税理士とは、法人企業や個人経営者などから依頼を受け、税務に関しての申告を代行、書類作成などをすることができる業務独占資格である国家資格です。

税務申告と相談が税理士の独占業務になっており、税に詳しいからと言って無資格者がこれらを行い対価を得ると逮捕されてしまいます。

この記事ではそんな税理士の平均年収、将来性、資格の取得方法、受験資格などについて詳しく解説していきます。

税理士の資格の特徴

独立が見えやすい資格のひとつです。

平均年収700万円程度

お金と電卓

誰一人税からは逃れられないためニーズは高いです

納税は国民の三大義務のひとつであり、誰にでも関わって来るものですね。

一般的な税理士の平均年収は700万円程度と言われています。

しかし独立開業している税理士の年収は1000万円以上の方も多く、平均2000万円以上と言われています。

中小企業診断士と相性が良い

新聞を読んでいるビジネスマン

コンサルタントスキルがあれば最強!

歴史の古い資格だけに古参の事務所が大手企業を完全に握ってしまっているため、新規参入は決して楽ではないというのが現状です。

顧客が中小企業や零細企業になってくるため、成功するには中小企業診断士を取得するなど、経営にまで踏み込んだコンサルティング技術を身につけるといいかもしれません。中小企業は顧問弁護士に税務や会計だけでなく、経営上発生するアドバイスを求めることもあるからです。

独立を目指すなら税理士と中小企業診断士は非常に相性のいい資格と言えるでしょう。

他資格への影響

ノートとパソコンが並べてある

無試験で行政書士に登録できます

税理士の有資格者は無試験で日本行政書士連合会に登録し、行政書士の資格を取得できるため、兼業したいと思えばすぐにはじめられることができます

他には税理士試験に合格した方は社会保険労務士試験の受験資格を満たします。

またファイナンシャルプランナーの資格は上位のものになると実務経験が必要になるのですがその例のひとつに「税理士として資産に関する相談業務に従事している方」とありますのでご参考までに。

税理士になるには

試験に合格し、登録を済ませれば税理士有資格者になれます。そして税理士試験はかなりめずらしい制度になっています。

また弁護士公認会計士は無試験で登録することができます。

独特の試験

文字が書かれた積み木をSTUDYと並べている画像

何年かけても5科目合格で税理士に

試験は11科目のうち5科目合格すれば合格となります。

そして一度に5科目合格しなくても、1科目でも合格すればその権利を継続できるという変わった制度になっています。

よって一度に5科目合格できなくても、何年かかっても最終的に5科目合格すれば有資格者となれるのです。

このように国家資格で5科目合格を目指すのが王道ではありますが、大学院で会計学に属する研究で修士号を取得すれば会計2科目のうち1科目が免除され、税法に属する研究であれば税法3科目のうち2科目が免除になります。

登録には2年の実務経験が必要

I LOVE TAXと書かれたカップと共に笑顔で書類を運ぶ人のフィギュア

人によっては実務先を見つけるのが困難になることも

試験に合格したあと税理士として登録するには2年程度の実務経験が必要となります。

これまで経理系の実務経験を積んできた方なら問題ありませんが、まったく畑違いの分野からの挑戦になる場合は実務先を見つけるのが大変になりますのであらかじめ確認しておきたいです。

国家試験合格率は13.3%

ペンでノートに書き込んで試験勉強をしている人

一発5科目合格は難しい

5科目の合格と書きましたがまず必須科目が2科目あります。「簿記論」と「財務諸表論」。この2科目は必須科目です。

次に選択必須科目が「所得税法」と「法人税法」の2つあり、このうち1つを選択します。

最後に選択科目として「相続税法」「消費税法または酒税法のうちいずれか」「国税徴収法」「住民税または事業税のいずれか」「固定資産税」のうち2科目を選びます。

これで5科目になります。各科目の合格率は9~17%程度となっています。

専門性の高い分野なため、2年程度の勉強が必要であると言われています。

受験資格あり

手を広げて注意を促している人が描かれた標識

たくさんあるので確認が必要

大学または短大卒業者で法律学または経済学を修めた人など学識に関する受験資格、日商簿記検定1級合格者など資格に関する受験資格、2年以上の実務経験など職歴に関する受験資格などたくさんありますが、どれか1つでも当てはまれば受験資格があります。

税理士試験の受験資格

  • 大学・短大・高等専門学校にて法律学または経済学を1科目以上修めて卒業した者
  • 専修学校にて法律学または経済学の科目を1科目以上修めて卒業した者(2年以上1700時間以上)
  • 法律学・経済学に関する科目を62単位以上取得している大学3年以上の学生
  • 司法試験合格者
  • 公認会計士試験の短答式試験合格者または短答式試験全科目免除者
  • 日商簿記検定1級合格者
  • 全経簿記検定上級合格者
  • 会計士補
  • 弁理士司法書士・行政書士・社会保険労務士不動産鑑定士等の業務を通算2年以上従事した者
  • 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助の事務に2年以上従事した者
  • 税務官公署での事務またはその他官公署での国税または地方税に関する事務に2年以上従事した者
  • 行政機関における会計検査等に関する事務に2年以上従事した者
  • 銀行等で貸し付け等に関する事務に2年以上従事した者

受付期間はだいたい5月~6月で試験は8月にあり3日間かけて行われます。

まとめ

コーヒーを飲む大人の男性

いかがでしたか?

以上が税理士の資格に関する情報のまとめになります。

国家試験受験のために受験資格があることが引っかかる方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ中高生の学生であれば進路の選択肢のひとつとして考えられるかもしれませんね。私の高校時代の同級生に税理士一家の勉強嫌いな子がいましたが税理士になるために法学部は無理でも経済学部進学は強制、あと専門学校に行くことも強制されて嘆いていましたがあれは1日も早く受験資格を得るためだったのでしょうか。

少しでも参考になれば幸いです。