ITサービスマネージャ試験とは情報処理技術者試験の1つで高度情報処理技術者に分類される名称独占の国家資格です。
高度IT人材として確立した専門分野を持ち、情報システム全体において安全性と信頼性の高いサービスの提供を行う者であることを証明します。
ITサービスマネージャ試験の特徴
英語名はInformation Technology Service Manager Examinationであり、略号はSMになります。
旧試験であるシステム運用管理エンジニア試験、テクニカルエンジニア(システム管理)試験から改称された試験です。
ITサービスマネージャ試験とは
ITサービスマネージャはITシステムで提供されるサービスついての管理責任者と言える立場になります。
ITサービス提供者に求められることは安定した稼働、障害発生時は最小限の被害、サービスの継続的な改善や品質管理など、安全性と信頼性の高いITサービスの提供です。
そのためこの試験は上級ITエンジニアの試験ですがその中でも特にシステム運用管理責任者などを対象とした試験になっています。
またITサービス提供において最適なコストで安定的にサービスを提供することも求められるため、ITサービスマネージャは情報処理技術だけでなく経営に関する知識も必要となります。
就職に役立つことも
この試験に合格することで高いITスキルとコストに関する十分な知識を持っていることが証明されます。
そのためIT業界はもちろん、金融業界においても有利に働くことがあります。
特に新卒であればかなり有利に働くのではないかと想定できます。
他資格への影響
ITサービスマネージャ試験に合格すると社会保険労務士試験の受験資格を満たします。
また弁理士試験で論文式筆記試験の選択科目が免除になります。
ITサービスマネージャ試験の資格を取得するには
試験に合格すればOKです。受験資格は特になく誰でも受験できます。
合格率は12~14%
ITサービスマネージャ試験の合格率は12~14%を推移しています。
ちなみに平成28年度の合格率は14.1%でした。
試験の内容
試験は1日で終わりますが午前1・午前2・午後1・午後2とわけられており1日かけた長期戦になります。
またこのITサービスマネージャ試験は、実務経験がなければ解答することが難しい問題があるという特徴もあります。
午前1の試験内容
マークシート形式で応用情報技術者試験相当の難易度(レベル3)の試験になります。
ここで基準点(60%)を取れなければ問答無用で不合格となり、以降は採点されません。
2年以内に応用情報技術者試験・他の高度情報技術者試験に合格した方は午前1が免除されます。また同じく2年以内に他の高度情報処理技術者試験の午前1に基準点以上を得点できた場合も免除対象となります。
午前2の試験内容
同じくマークシート形式の試験ですがITサービスマネジメントに必要とされる問題が出題されることが特徴です。
午後1の試験内容
3題の中から2題を選択して解答する記述式の試験になっています。
午後2の試験内容
2題のうちから1題を選択して解答する論文式の試験になっています。
最終的ににA・B・C・Dでランク付けされ、Aランクなら合格、それ以外は不合格となります。
まとめ
以上がITサービスマネージャ試験に関する大まかなまとめになります。
試験の内容的に実務経験がなければ難しい部分もありますが、学生のうちに取得しておければかなりの強みになると思われます。
少しでも参考になれば幸いです。