助産師とは助産行為を業務独占とする国家資格です。名称独占の資格でもあります。
アメリカやイギリスなどでは男性の助産師も存在しますが、日本では助産師試験の受験資格が女性のみと定められている少々特殊な資格でもあります。
助産師の特徴
助産師の資格を取得するには保健師と同様に看護師資格が必要になります。
助産師の仕事内容
日本では助産行為を行うことができるのは医師と助産師のみと定められている業務独占資格です。
妊産婦の不安感や恐怖感を取り除き、安心して分娩できるように妊産婦への保健指導や育児相談、分娩の介助、産後ケア、新生児ケアなどを行うことが助産師の主な仕事になります。
海外では男性の助産師も存在していますが日本では保健師助産師看護師法にて女性のみと定められている少々特殊な資格です。一度は男性助産師を認めることも考えられたそうなのですが時期尚早と言うことで見送られています。
助産師の大きな特徴としてあげられることのひとつに、正常分娩であれば助産師の判断で助産介助ができると言うことです。
そのため独立して助産所を開設することも可能になるのです。
助産師の年収や就職先
助産師の年収は平均510万円~560万円と言われており、日本の労働者全体で考えても平均を上回りますし、一般の仕事についている女性の平均年収よりも大きく上回ります。
またそもそも助産師は看護師の資格も持っていなければなることができない職業ですが看護師の平均年収も上回っています。
手に職をつけたい女性にはおすすめと言えます。
現在少子化が深刻ですし助産師の仕事自体は減っているのですが産婦人科医よりも時間をとってくれる助産師外来や助産院などが好評であり、最近は芸能人がセレブ御用達の助産院で出産したと言う話も耳にすることもありますし、助産師を読んで自宅出産する方もいますので実は活躍の場は多いのです。
多くの助産師は総合病院、産婦人科医院などへ就職し、助産院などへの就職は経験者が求められる傾向にあります。
他資格への影響
助産師として実務経験が5年以上あれば介護支援専門員(ケアマネージャー)試験の受験資格を満たします。
助産師になるには
試験に合格すればOKです。ただし受験資格として看護師免許を持っている必要があり、また助産師養成校で勉強する必要があります。
受験資格について
まず看護師の免許を取得し、その後1年~2年間助産師養成課程を修了することでようやく助産師国家試験の受験資格を満たします。
実はこの助産師養成課程を修了するための助産師養成校に入ることが最も難しいと言われています。養成校の数が限られている上に定員も少なく倍率が高いからです。
保健師と同様に、4年制の看護大学であれば看護師・保健師・助産師の資格が取れるシステムもありますが、かなりハードな学生生活になることは覚悟する必要があります。
具体的な受験資格は以下になります。
- 指定学校において1年以上助産に関する学科を修めた者(修業見込み含む。)
- 助産師養成所を卒業した者(卒業見込み含む。)
- 外国の学校若しくは養成所を卒業し、又は外国において助産師免許に相当する免許を受けた者で、厚生労働大臣が(1)又は(2)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めたもの
- 保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行の際現に改正法による改正前の保健師助産師看護師法第20条第1号に該当する者
- 改正法の施行の日前に旧法第20条第1号に規定する学校に在学し、施行日以後に同号に規定する要件に該当することとなった者(施行日以後に同号に規定する学校に入学し、当該学校において6月以上助産に関する学科を修めた者を除く。)
合格率は95%~99%
合格率については95%以上とかなり高いので国家試験についてはそこまで構える必要はないと言えます。
やはり助産師になる上で最も大変なことは受験資格を得るための助産師養成校に入学することと言えるでしょう。
まとめ
以上が助産師についての大まかなまとめになります。
現在は女性しかなることのできない特殊な資格であり、そして出産と言う女性の人生において最も重要なイベントのひとつに携わることのできるという、同じ女性として誇り高い資格と言えるのではないでしょうか。
助産師になるまでの道のりは大変ではありますが、年収や就職先も安定していますので女性におすすめの資格と言えます。