視能訓練士とは両眼視機能に障がいがある人を回復させるための視機能検査と矯正訓練を行う専門技術者であり、業務独占の国家資格です。
英語名はOrthoptistで略称はORTになります。
視能訓練士の特徴
平成5年に法改正があり、仕事の範囲が拡大されました。
専門職!視能訓練士の仕事内容
視能訓練士はたとえば斜視や弱視の子どもたちの両眼視機能を回復させるために眼科医の指示のもとに治療計画・訓練指導・必要な検査を行ったりします。
平成5年に視能訓練士法が改正されるまでの仕事の範囲は斜視・弱視の視能矯正訓練のみだったのですが、これが眼科一般分野までの幅広い視能検査へと拡大されました。
近年では視力の低下した高齢者を対象にしてリハビリテーションを行うこともあり、仕事の幅はますます広がっています。
元々女性の方が多かった職業ですので今でも女性割合の方が高いですが、最近は男性の視能訓練士も増えてきています。
安定感抜群!就職先や平均年収を確認
視能訓練士の平均年収は350万円~400万円となっています。
給料水準は平均的と言えますが求人は多いですし、資格の特性から就職先の大半は病院の眼科になるため非常に安定した職場に就職できること、専門職ゆえに全体的に安定していると言うことが強みと言えます。
ほとんどの視能訓練士は眼科に勤務しますがそれ以外にも保健所、学校、福祉センターなどの施設で活躍している方もいます。
最近ではレーシックなどの専門病院に就職するケースもあり、この場合お給料も高くなる傾向にあります。
女性の方は結婚・出産後もアルバイトとして活躍していらっしゃる方もいます。この場合専門職ですので時給も他の仕事に比べて高いこともポイントです。
他資格への影響
視能訓練士としての実務経験が5年以上あれば介護支援専門員(ケアマネージャー)試験の受験資格を満たします。
視能訓練士になるには
試験に合格すればOKです。受験資格を満たすために養成学校などで学ぶ必要があります。
受験資格について
視能訓練士国家試験を受験するには文部科学大臣が指定した学校、厚生労働大臣が指定した視能訓練士養成所で1年~3年勉強する必要があります。
高卒の場合は指定学校か視能訓練士養成所で3年以上勉強することで受験資格を満たします。
大学や短大卒の場合は教育学、倫理学、精神衛生、社会福祉、保育のうち2科目の各科目を修めて卒業した場合は視能訓練士養成所で1年以上勉強することで受験資格を満たします。
外国の視能訓練士の免許を取得していた方は厚生労働大臣に認定されることで受験資格を満たせます。
合格率はかなり高い
視能訓練士国家試験の合格率はだいたい90%以上になっています。
まれに80%台、70%台と落ち込むことはありますが基本的には90%以上であり、養成所などでしっかり勉強していれば特別試験対策に苦労すると言うことはないでしょう。
まとめ
以上が視能訓練士についてのまとめになります。
手に職をつけたい女性にとっても安定した職につきたい男性にとっても、比較的条件を満たせる良い資格ではないでしょうか。
少しでも参考になれば幸いです。