歯医者(歯科医師)になるには?偏差値・年収・難易度・将来性
資格の鎧

歯医者(歯科医師)になるには?偏差値・年収・難易度・将来性

歯科医師の男性

歯科医療のトップ資格です

歯科医師とは人々の歯科医療と歯の保健指導を担う業務独占かつ名称独占の国家資格です。

歯科医師の特徴

いわゆる歯医者さんになるために必要な資格になります。

年収は減少傾向です

歯の治療中の女性

現在歯科医師は飽和状態と言われています

昔の歯科医師は年収1000万円レベルの方がゴロゴロいたようですが現在の歯科医師の平均年収は年々下がり続けており、現在は平均600万円程度と言われています。

歯科医師の70%~80%は開業医になると言われていますが、そのために歯医者の数がかなり増えてしまい、今ではコンビニよりも数が多いと言われています。

数が増えすぎてしまったために競争は激化し、経営が順調な開業歯科医師は年収1000万円以上の方もいらっしゃいますが、そうでない歯科医師の中には年収200万円程度の方もいらっしゃると言うかなり格差のある職業になっています。

また開業にあたっての初期費用は5000万円程度は必要であると言われていますのでこの状況はかなり厳しいと言えると思います。

なんとなく「医師」と聞くと高収入なイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが歯科医師に関しては志す前に現実はよく知っておくべきであると言えますし、明確なビジョンを持って参戦すべき世界になってきていると言えます。

他資格への影響

パソコンを見て考える男性

全科目免除になる資格も

歯科医師の資格は医療系の資格の中では医師に次いで強い資格であり、さまざまな衛生系の資格に影響します。

まず歯科医師であれば国家資格である作業環境測定士労働衛生コンサルタントを講習だけで取得することが可能です。

作業環境測定士試験は歯科医師免許を受けていれば全科目免除となり、労働衛生コンサルタント試験はあらかじめ講習を修了しておくことで全科目免除となります。

また歯科医師は衛生管理者免許と同様に衛生管理者として選任される要件の1つになっているため、こちらも無試験で就ける職になります。食品衛生責任者についても同様に本来講習を受ける必要があるものですが歯科医師であれば受講せずになることができます。また名前のよく似た食品衛生管理者についても歯科医師であればその役職に就任することが可能です。

他には歯科医師であれば臨床検査技師試験の受験資格を満たすこともできますし、さらに歯科医師としての実務経験が5年以上あれば介護支援専門員(ケアマネージャー)試験の受験資格を満たすことも可能です。

歯科医師になるには

歯科医師国家試験に合格すればOKです。受験資格を満たすためには基本的に大学において歯学の課程を修めて卒業する必要があります。また資格取得後1年以上の臨床研修が義務付けられています。

受験資格について

UNIVERSITYと書かれている大学の建物

大学で歯学を学んで初めて受験できます

一般的には大学の歯学部や歯科大学で6年間、歯学の課程を修めて卒業することで受験資格を満たすことが一般的です。

大学の歯学部や歯科大学の偏差値は国公立であれば63前後私立大学であれば50前後で入学できるところも多いです。

また外国で歯科医師免許を受けた者であったり、外国の歯科医学校を卒業した者などは歯科医師国家試験予備試験を受験することができますが、この予備試験に合格し、1年以上の診療および口腔衛生に関する実地修練を経た者なども歯科医師国家試験を受験することができます。

具体的な受験資格は以下です。

  1. 学校教育法に基づく大学において、歯学の正規の課程を修めて卒業した者(卒業見込みを含む)
  2. 歯科医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後1年以上の診療及び口腔衛生に関する実地修練を経たもの(見込みの者を含む)
  3. 外国の歯科医学校を卒業し、又は外国で歯科医師免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)又は(2)に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有し、かつ、適当と認定したもの
  4. 沖縄の復帰に伴う厚生省関係法令の適用の特別措置等に関する政令の規定により歯科医師法の規定による歯科医師免許を受けたものとみなされる者であって、厚生労働大臣が認定したもの

2006年4月からは資格取得後に病院や診療所などで1年以上の臨床研修が義務付けられています。

合格率は65%前後

ペンでノートに書き込んで試験勉強をしている人

難化傾向にあります

歯科医師国家試験の合格率もかつては医師のように90%前後の合格率だったのですが現在は65%前後の合格率になっています。

この理由はやはり最初に書きましたように歯科医師が飽和状態にあるためと言えます。

まとめ

コーヒーを淹れる女性

いかがでしたか?

以上が歯科医師に関する大まかなまとめになります。

医療関係と言えば安定した職であるイメージを持つ方もいらっしゃるでしょうが歯科医師の現状については必ずしもそうとも言えないことは頭に入れておくべきでしょう。

少しでも参考になれば幸いです。