歯科衛生士とは歯科医師の直接の指導の下で虫歯の予防業務、歯科保健指導、診療・治療の補助を行うことのできる業務独占の国家資格です。
歯科衛生士の特徴
かつては女性しか取得することのできない資格でしたが現在は男性も取得可能です。
歯科衛生士と歯科助手の違い
歯科衛生士と言えば歯医者さんにおいて歯石の除去や薬物を歯や口腔内に入れる仕事を行う、歯科医師の助手のような仕事を行う方だと言うことは多くの方がイメージできると思います。
では同じく助手のような仕事をしているように見える歯科助手とは一体なんなんだろうと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、歯科助手と言う資格は存在しませんので歯医者・歯科衛生士以外が歯石の除去などを行うことは法的にはアウトです。
ですが現在、歯科医師は飽和状態と言われていますが歯科衛生士は非常に不足していることから、歯科衛生士を確保できない歯科医院が歯科助手に歯石除去などをやらせたり、歯科衛生士より安く雇えると言うことから歯科助手に歯科衛生士の仕事をやらせたりと言ったことが暗黙の了解になっているところもあると言う噂もあります。
実際にこう言った行為で逮捕された歯科医師もいますし、今ではこのような行為をするとやらせた歯科医師だけでなく、実行した歯科助手も刑事罰の対象になります。
歯科衛生士の就職状況や年収
歯科衛生士の就職率は新卒はほぼ100%と言われていますが、有資格者全体でみると3割程度の歯科衛生士しか活躍していません。要するに若いうちしか働けない資格とも言えます。
歯科衛生士は看護師同様、需要は高い職業なのですが男性視点での発想から若い女性のみを積極的に採用しようとしたり、また若い方ほど安く雇えると言った視点から若い方を中心に採用しようとしたりする歯科医院も存在することから、一度現場を離れるとなかなか再就職し辛いとも考えられています。
もともと女性しか就くことのできなかった職だと言うこともあり、歯科衛生士の資格取得を考えている女性も多いのではないかと思いますが、結婚・出産後も働き続けたいと考えるのであれば公立病院など公務員として働ける職場を選ぶことなど、先を見越して考える必要があると言えます。
また平均年収は335万円程度と言う統計が出ています。
他資格への影響
歯科衛生士としての実務経験が5年以上あれば介護支援専門員(ケアマネージャー)の受験資格を満たします。
歯科衛生士になるには
試験に合格すればOKです。受験資格を満たすには指定養成施設で勉強する必要があります。
受験資格について
高校卒業後、短大や専門学校などの歯科衛生士学校・歯科衛生士養成所で3年以上勉強すると受験資格を満たします。
また外国で歯科衛生士学校を卒業したり、外国で歯科衛生士免許を受けた方で厚生労働大臣が認定した場合も受験資格を満たします。
合格率は95%以上
歯科衛生士試験の合格率は95%以上と言われています。
国家試験についてはそう構えることのない難易度と言えるでしょう。
まとめ
以上が歯科衛生士についての大まかなまとめになります。
この記事でご紹介したように需要自体はあるのですが歯科衛生士の現状は必ずしも良いとは言えないと思います。
実は同じ歯科衛生士でもアメリカの歯科衛生士は日本とは全く異なり男性の方も多く、歯科衛生士に任される範囲も広いことから平均年収は800万円と言われています。
海外の方から見た日本人への感想のひとつに「日本人はなぜ金があるのに歯に金をかけないのか」と言う疑問があることは有名であり、それだけ彼らは歯に対する意識が高いです。
本気で歯科衛生士として活躍したいと考えている方は海外を考えてみるのもひとつの手かもしれません。