原子炉主任技術者とは、原子炉設置者の行う原子炉の運転に関して保安の監督を行う必置義務のある国家資格です。
原子炉主任技術者の特徴
発電所や研究所などで必要となる非常に専門性の高い資格です。
原子炉主任技術者の活躍の場
先にあげたように原子炉主任技術者は原子炉の運転の保安の監督を行うことが仕事になり、炉ごとに炉主任の選任が義務付けられている必置資格になります。
原子炉とは原子力、核燃料物質、核原料物質、放射線を使用する装置のことになり、一般の方からすればあまり身近に感じられるものではなく、非常に専門性の高い資格であると言えます。
就職先は主に電力会社になり、多くの方が実務経験を積んだ上で受験すると言う流れになっています。
他資格への影響
原子炉主任技術者の免状を持つ者は社会保険労務士試験の受験資格を満たします。
また選任されている試験研究用等原子炉主任技術者、発電用原子炉主任技術者であれば作業環境測定士試験の共通科目全科目免除+選択科目「放射性物質」が免除となります。原子炉主任技術者免状の交付を受けて放射性物質の濃度の測定の実務経験3年以上ある場合も同様に共通科目全科目免除+選択科目「放射性物質」が免除となります。
原子炉主任技術者になるには
筆記試験と口頭試験に合格すればOKです。筆記試験に受験資格はありませんが口答試験には受験資格があります。ちなみに受験会場は東京のみです。
受験資格について
原子炉主任技術者試験の筆記試験には受験資格はありません。
しかし口答試験は筆記試験の合格者でなければならず、さらに下記の条件のいずれかを満たす必要があります。
- 原子炉の運転に関する業務に6か月以上の経験のあること
- 文部科学大臣および経済産業大臣の指定した講習機関等で原子炉の運転に関する課程を修了したこと
指定された講習機関は海外のものもあります。国内では日本原子力研究所国際原子力総合技術センターの原子炉研修一般課程などがあります。
合格率は低め…難関資格です
原子炉主任技術者の筆記試験の合格率は10%~20%と非常に難関です。
専門性が高いため受験者人数も100人程度であり、そのため参考書なども充実していないこともその要因のひとつかもしれません。
口答試験の合格率は50%前後になっています。
まとめ
以上が原子炉主任技術者のまとめになります。
非常に専門性の高い資格ですので取得したい人もかなり限定されてしまいますが、電力会社などで出世するためにはぜひ取得したい資格ですね。
少しでも参考になれば幸いです。