キャリアコンサルティング技能士とは技能検定の一種で、キャリアコンサルティング技能検定に合格した者に与えられる称号であり、名称独占の国家資格です。
キャリアコンサルティング技能士の特徴
2008年に新たに追加された比較的新しい技能検定になります。
キャリアコンサルティングとは
キャリアコンサルティングとは職業選択やスキルアップしたい人の相談に応じて助言や支援を行うことになります。
就職活動中の学生、転職を考えている人、スキルアップするのに効果的な資格を探している人、どんな仕事が向いているかわからない人、就職活動がうまくいかなくて悩んでいる人…
などなど、仕事について悩んでいる方に対して個別に相談に応じたり、支援を行ったり、指導したり…そう言った仕事をキャリアコンサルティングと言い、職業に関するカウンセラーのような仕事になります。
キャリアコンサルティング技能士は、このキャリアコンサルティングについての深い知識があることを客観的に証明する資格になり、1級と2級が存在し、1級が上位資格になります。
キャリアコンサルティング技能士の就職先
キャリアコンサルティング技能士はさまざまな場所で活躍できます。
最も多いのがハローワークなどの公的就職支援機関や大学の就職サポート業務になります。少年院における就労支援業務と言う求人もありました。
他にも企業の人事であったり、派遣会社の社員であったり、と資格を得ることで活躍できる場はかなり広くなります。
他資格への影響
キャリアコンサルティング技能士であれば1級でも2級でも社会保険労務士試験の受験資格を満たします。
キャリアコンサルティング技能士になるには
技能検定に合格すればOKです。ただし受検するにあたって1級も2級も実務経験が必要になります。
受験資格について
2級の受験資格は以下になります。3年~5年以上の実務経験が必要です。
- 5年以上の実務経験を有する者
- 4年以上の実務経験を有する者で大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し卒業したもの
- 4年以上の実務経験を有する者でキャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの
- 3年以上の実務経験を有する者で大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得し修了したもの
- 3年以上の実務経験を有する者でキャリアコンサルタント試験に合格したものまたはキャリアコンサルタントであるもの
1級の受験資格は以下です。3年~10年以上の実務経験が必要になります。
- 10年以上の実務経験を有する者
- 9年以上の実務経験を有する者で大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し卒業したもの
- 9年以上の実務経験を有する者でキャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの
- 8年以上の実務経験を有する者で大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得修了したもの
- 8年以上の実務経験を有する者でキャリアコンサルタント試験に合格したもの、またはキャリアコンサルタントであるもの
- 2級の技能検定に合格した者でその後3年以上の実務経験を有するもの
合格率の低い難関検定です
キャリアコンサルティング技能検定は「学科試験」と「実技試験」の2つに合格しなければなりませんが、特に実技試験がかなりの難関です。
平成28年度の2級の合格率は学科試験62.70%、実技試験15.27%で、平成29年度の2級の合格率は学科試験59.84%、実技試験13.58%になっています。
1級は平成28年度の学科試験は53.41%、実技試験は8.32%で、平成27年度に関しては学科試験48.13%、実技試験4.47%とかなりの難関になっています。
元々長い実務経験がなければ受験できない試験ですので受験者はベテランばかりです。それでいてこの合格率と言うことはかなりの難関試験と言えるでしょう。
まとめ
以上がキャリアコンサルティング技能士に関する大まかなまとめになります。
もともとキャリアコンサルティングのベテラン勢しか受験できないような試験であるにも関わらず、合格率はかなり厳しい難関資格ではありますが、だからこそ合格できればかなり箔がつくと言えるでしょう。転職にも有利になるかもしれませんね。
少しでも参考になれば幸いです。