歴史能力検定とは、歴史に関する社会科系検定の民間資格です。
一般的に歴史能力検定を略して「歴検」と呼ばれることも多く、いち民間資格ではありますが国家資格の科目免除などさまざまなことに影響のある資格です。
この記事ではそんな歴史能力検定のレベルや取得することで起こりうる特権などを詳しく解説していきます。
歴史能力検定の特徴
力試しから他資格活用まで、使い方は自分次第!
1級~5級のレベルについて
歴史能力検定では学校で学ぶ歴史を中心に出題され、1級・2級・3級・準3級・4級・5級の6段階のレベルにわかれています。
難易度は5級<4級<準3級<2級<1級の順に高くなり、3級以上は日本史と世界史にわかれていますがそれぞれ独立した試験になっているため日本史だけ、もしくは世界史だけという受験も可能になります。
1級 | 幅広く出題 |
---|---|
2級 | 高校卒業レベル |
3級 | 高校生レベル |
準3級 | 中学卒業+αレベル |
4級 | 中学生レベル |
5級 | 小学校卒業レベル |
もっともレベルの低い5級は歴史入門レベルになっており、小学校卒業程度の基本的な日本史が出題範囲になります。4級は中学生程度のレベルになって歴史の基本と言った問題が問われ、日本史・世界史をひとつにした試験になっています。準3級は日本史のみの出題となり、範囲としては中学生レベルですが4級より難易度が高くなっています。
3級からは日本史と世界史にわかれており、3級は高校生程度のレベルに、2級は高校卒業レベルになっています。最難関の1級は学校での範囲に捉われず、幅広い範囲から出題される検定試験になっています。
歴史能力検定は下の級から順に受けなければならないと言う規定はありませんのでいきなり1級からの受験なども可能になりますので、目的に合わせて受験できると言う特徴があります。
他資格への影響
歴史能力検定は民間資格ですが、さまざまな場面で役に立つ可能性のある資格になっています。
まず語学系資格の最高峰の国家資格である全国通訳案内士試験に影響があり、歴史能力検定の日本史1級または日本史2級に合格すれば全国通訳案内士試験の「日本歴史」の科目が免除されると言う特典があります。
またかつては大検と言われていた高等学校卒業程度認定試験(高認)にも影響があり、歴史能力検定の日本史2級以上に合格していれば高認の「日本史B」の科目が免除となり、おなじく歴史能力検定の世界史2級以上に合格していれば高認の「世界史B」の科目が免除となります。
状況によってはフル活用することができる資格になりますね。
歴史能力検定を受験するには
試験に合格すれば合格者としての資格を取得できます。受験資格は特になく誰でも受験できます。
各級それぞれの合格率は?
5級は90%程度、4級・準3級は80%程度と合格率は高めで簡単な方の資格と言えます。
3級は日本史・世界史ともに概ね50%前後、2級は日本史が30%~40%で世界史は概ね50%前後になっています。
1級は日本史が25%前後、世界史が20%前後となっています。
合格基準はすべての級において正解率60%が目安となっています。
当然ながら級があがるごとに難易度は高くなりますが合格率を見るからには超難関と言うわけではないと言えるでしょう。
まとめ
以上が歴史能力検定(歴検)についての大まかなまとめになります。
文化教養系の資格ですのでこれを持っていたからと言って就職に強いと言うことはありませんが、通訳案内士を目指していたり、高認受験を考えている方には注目すべき資格のひとつかもしれませんね。
少しでも参考になれば幸いです。