消防設備点検資格者は防火対象物に設置されているスプリンクラー設備等の消防用設備が火災時に有効に機能するよう消防法令上義務付けられた必要な点検を行う国家資格です。
消防設備点検資格者の特徴
消防設備士とよく似ていますが消防設備士のように細かく種類が区分されているものではないことが消防設備点検資格者の特徴のひとつです。
消防設備点検資格者とは
火災の防止、火災発生時に人命・財産の安全を確保するため、防火対象物に設置されている消防設備の点検を行うことが消防設備点検資格者の仕事になります。
人命危険度の高い場所に設置されている消防設備は消防設備士か消防設備点検資格者が点検しなければなりません。
消防設備士と非常によく似た感じの仕事内容になりますが、消防設備士が工事や整備または点検ができることに対してこの消防設備点検資格者は点検のみができる資格になります。
ステップアップ中の方は注目したい
消防設備点検資格者の資格を取得するにはすでに消防設備士であったり電気工事士であったりと受講資格があり、まったくの畑違いの方は取得することができません。
消防設備士についてご存知であれば消防設備士は甲種・乙種にわかれており、さらに甲種は6種類、乙種は7種類と試験が13種類にわかれていて取得した範囲のみの仕事が行えるものであることは既知の事実あり、当然13種類もあるためすべての消防設備を扱うために消防設備士としてステップアップするには結構な時間がかかってきます。
しかし消防設備点検資格者は点検のみにはなりますがこの資格ひとつでだいぶ広くカバーしてくれますし、最終的に消防設備士甲種を取得するための勉強としても生きてくるかもしれません。
消防設備点検資格者は、消防設備士としてステップアップ中の方に注目していただきたい資格のひとつなのです。
消防設備点検資格者の種類
消防設備点検資格者は特殊・第1種・第2種と3区分されています。
特種は特殊消防設備等の点検。
第1種は消化器やスプリンクラーなどの点検と言った消防設備士の第1類～第6類までをカバーします。
第2種は火災報知器や漏電火災警報器など消防設備士の第4類・5類・7類をカバーします。
先述しましたが消防設備士としてのステップアップの途中でこの資格を取っているとかなり広範囲でカバーしてくれます。
他資格への影響
消防設備点検資格者として感知器に関する実務経験が5年以上あれば防火設備検査員の受講資格を満たします。
実務経験の年数が長いですがそもそも畑違いの人間が受講するには実務経験の年数が最大11年もかかってしまう資格ですので消防設備点検資格者の資格が生きてきます。
また消防設備点検資格者（特殊・一種・二種）であれば防火管理者講習の「防火管理の意義及び制度」の科目が免除対象になります。
資格を取得するには
講習を受けて修了考査に合格すれば取得できます。
受講資格が厳しい
消防用設備等の工事や設備において5年以上の実務経験を有するなど一定の実務経験、もしくは以下の有資格者である方が受講資格を得られます。
考査修了試験合格率は90%
受講資格は非常に厳しいですが内容は受講と考査修了試験だけなので合格率は非常に高くなっています。
5年以内に再講習が必要
消防設備点検資格者の免状を交付されたら以降5年以内に再講習の受講が必要になります。
再講習を受講しなければ資格を喪失するので注意が必要です。
まとめ
以上が消防設備点検資格者のまとめになります。
受講資格が厳しくいきなり無関係の一般人が取得できるものではありませんが、すでに関係者であれば取得することで仕事の範囲も大きく広がる資格ですね。
少しでも参考になれば幸いです。
