社会保険労務士の仕事いいなあ、社労士になってみたいなあと思っても人によってはそもそも受験するまでが困難になる社労士試験。
そう…まず受験資格の1つ目から高卒・中卒がはじかれてしまっているのです。
学校教育法による大学、短期大学若しくは高等専門学校(5年制)を卒業した者(専攻の学部学科は問わない)
しかし悲観することはありません。高卒・中卒の方でも受験資格を満たす方法はたくさんあります。
今回この記事ではなるべく効率よく高卒・中卒の方が社会保険労務士試験の受験資格を満たす方法を厳選して紹介していこうと思います。
まず社会保険労務士になるには
社労士になるには社労士試験に合格すればよいのですがその試験の受験資格を満たす方法はいくつかあります。
大学・短大を卒業する、公務員として働く、社労士or弁護士の補助として3年以上働く、労働組合の職員としてわりと重要な仕事を3年以上する、特定の資格を取得する…など複数あります。
詳しく知りたい方は以下の社労士の記事をごらんください。

社会保険労務士とは?細かい受験資格や合格率は要確認です!
社会保険労務士(社労士)の仕事内容がイマイチわからない人は要確認!厳しい受験資格ですがそれを満たせる国家資格が80個ほどありますよ高卒・中卒の方からすればどれも時間がかかりすぎますし、場合によってはかなりお金がかかってしまうでしょう。
当ブログは資格のブログなのでなるべく「特定の資格を取得する」を推したいところですが基本的に司法試験だとか公認会計士だとか不動産鑑定士だとか難易度的に無茶なことを言う資格が多いのも事実です。
しかし難易度は高めではあるけれど超難関と言うわけではない資格もありますのでまずはそのあたりに絞って高卒・中卒の方が社会保険労務士試験の受験資格を満たす方法を探って行こうと思います。
最短で受験資格を満たせる資格を取得
大学や短大に行けないことはないけど行っている時間がもったいない、とにかく最短で取得したいと言う方には以下の資格をおすすめします。
なるべく受験資格がなく誰でも受験できて合格率10%未満などといった無茶すぎる範囲でない資格です。
高度情報処理技術者試験に合格する
情報処理技術者試験とはIT・コンピュータ関係の唯一の国家資格で現在は12種類存在しています(2018年9月21日現在)。
その中でも高度情報処理技術者と呼ばれる試験に合格することで社会保険労務士試験の受験資格を満たすことが可能になります。
高度情報処理技術者試験は8種類あります。
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- データベーススペシャリスト試験
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
どれも合格率は10%~15%ほどになるため決して簡単ではなくむしろ難関ではありますがご自身が比較的ITに明るければこれを目指すのが最短と言えるかもしれません。
この中でも「ITストラテジスト試験」「プロジェクトマネージャ試験」「システム監査技術者試験」の3つが最難関と言われていますのであくまで社労士試験のみを目的とするならばこの3つは避けた方が早くなるとは言えます。
どの試験も受験資格はなく誰でも受験することができます。
社会保険労務士の仕事とあまり関連性のない資格ではありますが日本はIT後進国と言われていますので将来的にコンサルタントをしたいと思うのであればITコンサルタントにもなれる資格であるITストラテジストやシステム監査技術者は役立つかもしれませんね。

情報処理技術者試験とは極めて影響力の強い国家資格なんです
情報処理技術者試験は12のIT系国家資格の総称ですが実は就職・転職時だけでなく企業の評価や他難関資格の科目免除まで影響してきます一級陸上無線技術士を取得する
23種類ある無線に関する資格である無線従事者の中でも最高峰と呼ばれる資格が第一級総合無線通信士とこの一級陸上無線技術者です。
テレビ局などで必須とされている資格であり、放送局やタクシー無線、電気通信会社など陸上における無線局の技術操作を行う資格です。
受験資格などは特になく誰でも受験できる国家資格であり、合格率は20%前後となっています。
さっきの高度情報処理技術者より合格率が高いじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが一級陸上無線技術士試験の無線工学の科目はかなり難しいと言われており、当然一筋縄でいく資格ではありません。
ただご自身がもともと無線に明るければこの資格を目指すのが最短になるかもしれません…
ちなみに一級陸上無線技術士に並んで無線従事者の中で最高峰と言われる一級総合無線通信士も社会保険労務士の受験資格を満たすことができますが合格率は3%~6%程度と超難関です。

陸上無線技術士はTV局等で必須!第一級は最高峰の資格ですよ
第一級陸上無線技術士・第二級陸上無線技術士はTV局や国土交通省航空局などで活躍することもできる無線従事者の中でも最高峰の資格です。全国通訳案内士試験に合格する
名前の通り通訳の資格です。平成29年まで通訳案内士だったのですが平成30年から全国通訳案内士となりました。
もともとは通訳業は通訳案内士しかできない業務独占資格だったのですがこの時点から闇通訳が積極的に取り締まられることはなく、さらに近年の外国人観光客急増においつけないと言ったことから業務独占を廃止され名称独占となってしまった不遇の資格です…
が、この資格は社会保険労務士の受験資格を満たすことができます。
かつては合格率5%あたりと超難関資格だったのですがここ最近は20%以上をキープしていますし30%台になったこともあります。
科目免除も多くTOEICや英検も免除基準になっており、場合によっては筆記試験オール免除も可能になります。
ご自身が英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・中国語・イタリア語・ポルトガル語・ロシア語・韓国語・タイ語のいずれかに明るければ最も挑戦しやすい資格になるかもしれません。
語学力は社労士の仕事とは直接関係ないスキルではありますが今後外国人の顧客が増えることも十分想定できますのでこの資格があることで社労士として活躍するときに役に立つ日も来るかもしれません。
受験資格は特になく誰でも受験することができます。

全国通訳案内士(元・通訳案内士)の試験の内容や今後の将来性
法改正により通訳案内士は全国通訳案内士になりました。業務独占が廃止され名称独占になり定期研修が義務付けられました。将来性はいかに2級金融窓口サービス技能士になる
銀行の窓口担当者として働いている方や働きたいと思っている方を対象にした技能検定(国家資格)で銀行などでの窓口業務、事務処理、金融商品の販売などの技量を図る試験になっています。
1級・2級・3級と存在するのですが1級と2級は社会保険労務士の受験資格を満たすことができます。
これまで紹介した資格と少し違い、最低2回試験に合格しなければならなくはなりますが、一応特に実務経験なく目指せる範囲の試験になっています。
まず3級に合格しなければなりませんが3級は受験資格が特になく、また合格率も学科50%前後・実技50%~80%と比較的取得しやすい資格です。
2級には受験資格がありますが3級に合格していれば受験資格を満たすことができます。
2級の合格率は学科20%~30%・実技50%前後となっていますので大体10%~15%となります。1級はさらに難易度が高いので2級で満たせるのであれば2級でよいでしょう。
2回も受験しなければならないなんてめんどくさいと思われるかもしれませんが他に社会保険労務士の受験資格を満たす技能検定(キャリコン技能士と知的財産管理技能士)は実務経験が必要になりますので金融窓口サービス技能士はまだましな方と言えます。
ちなみに2級・3級は1月と5月の年2回試験が行われていますので、ご自身がこのジャンルに明るければ1年で取得することができる可能性があります。

銀行に就職したい方は金融窓口サービス技能士の資格に注目!
銀行で働きたい、金融業界に就職したいと考えている方はFPと共に金融窓口サービス技能士の資格にも注目してみよう!有利になる可能性大!海技士試験に合格する
受験資格がいる資格になってしまうのですが海技士試験に合格すれば社会保険労務士試験の受験資格を満たすことが可能です。
海技士は航海士の資格で下記のように22種類ありますがどの級であっても海技士試験に合格すればOKとなっています。
- 海技士(航海)1~6級
- 船橋当直3級海技士
- 海技士(機関)1~6級
- 機関当直3級海技士
- 内燃機関海技士
- 海技士(通信)1~3級
- 海技士(電子通信)1~4級
海技士免許を取得するにあたって乗船履歴と言うものが必要になります。これは船に乗って仕事した実務経験のことになり、基本的に最も取得しやすいところでも1,2年以上は船で仕事しなければ受験資格を得られません。
しかし船員として全く業務経験がない方を対象にした短期集中養成教育を受けたあとですと6か月の乗船履歴で筆記試験免除+身体検査のみで6級海技士(航海・機関)試験合格となります。
短期集中養成教育自体は4.5カ月ですので上手くいけば計10.5カ月で受験資格を満たせることになります。
ただしこの短期集中養成教育をやっているのは一般財団法人尾道海技学院(広島県)とJEIS西日本九州海技学院(熊本県)の2か所のみです(2018年9月22日調べ)。
ある程度時間またはお金がかかる資格ですが航海士は稼げる資格のひとつでもありますのでこれを機に注目してみてもおもしろいかもしれませんよ。

海技士になるには?試験に必要な乗船履歴を満たす方法も解説
海技士は大型船舶職員にとって必須の資格です。試験は乗船履歴がなければ受験できませんが短期養成教育を受ける等で満たす方法がありますちなみに難易度は高いですが海の社労士とも呼ばれる海事代理士も社労士試験の受験資格を満たせる資格ですので海関連に興味がある方はこちらもみてみてください。

海事代理士とはどんな資格か解説!平均年収や試験の難易度も
海の法律家と呼ばれる海事代理士は船舶の登記や港湾運送事業法等による届出や書類作成の代理などを行います。行政書士との兼業が多いです難関だが関連資格を取得する
ここまでごらんになってどちらにしても受験資格を見たすのは大変そうだと感じていらっしゃる方もいるでしょう。
ならば逆に難関ですが社会保険労務士の仕事と相性の良い資格を取得して、将来社労士になったときに生かせるようにしてみるのはいかがでしょうか?
遠回りになる可能性も高いですが将来的にプラスになる可能性も高いです。
中小企業診断士を取得する
中小企業診断士は特に受験資格なく挑戦できる国家資格で経営コンサルタントの資格です。この資格があれば社会保険労務士試験の受験資格を満たすことができます。
社会保険労務士の資格を取得して就業規則等の作成などコンサルタントに関わることをやりたいと思っている場合、社労士の資格だけではコンサルタントとしては弱いですので中小企業診断士を取得しておくととても役に立つでしょう。逆に中小企業診断士はコンサルタントとして就業規則を作成すると違法になってしまうのでこの2つはしばしば相性のよい資格として取り上げられています。
とは言え中小企業診断士は非常に難易度の高い資格です。合格率は5%~7%あたり。しかもこれは一次試験免除の方を考慮していない数字ですので場合によってはもっと低いかもしれません。

中小企業診断士 試験の難易度は高いが火力抜群な役立つ資格
中小企業診断士とはコンサルタント系の人気資格。汎用性が高く使える資格ですよ。試験の難易度、合格率、科目免除など重要情報は要確認!税理士を取得する
税理士であれば社労士試験を受験できます。
そして昔から税理士と社労士は相性の良い資格と言われています。税理士の業務に付随して社労士の業務である社会保険の提出なども実務上必要になってきがちだからです。そのためダブルライセンスだと業務がスムーズになります。
税理士であれば社会保険労務士の受験資格を満たすことができるので効率は良いですが、税理士がそんな簡単に取れる資格でないことは周知の事実…およそ2年は相当集中して勉強しなければならないでしょう。
さらに言えば税理士試験も高卒・中卒では目指せません。しかし日商簿記1級であれば受験資格を満たすことができると言う少し変わった手段があります。
とは言え日商簿記1級もかなりの難関ですのでこのやり方はさすがに遠回りすぎだと言えますね。

税理士とはどんな資格か解説!年収や会計士との深い関係も
税理士とはどんな仕事をするのか?税理士になるには?平均年収は?公認会計士は無試験でなれる?気になる情報をたくさん集めてまとめたよ行政書士を取得する
行政書士も税理士同様に社会保険労務士と相性の良い資格として有名であり、行政書士であれば社会保険労務士試験の受験資格を満たすことができます。
行政書士は会社設立の手続きを代行したりすることも多く、そこでさらに社労士の資格も持っていれば社会保険の提出や労務に関する書類の整備などの業務もできますので仕事の幅が拡がります。
行政書士国家試験は受験資格が特にないので誰でも受験できますが合格率は上昇傾向と言えども6%~9%と10%を超えることは少なく、かなり難しい試験と言えます。

行政書士とは?試験の難易度や合格率も詳しくまとめたよ
行政書士とは何?司法書士とはどう違うの?試験の難易度や合格率はどのくらい?年収は?そんな気になる疑問の答えをたくさん集めました。正攻法で受験資格を満たす
いや私はもっとストレートに社会保険労務士を目指したいですと言う方もいらっしゃると思いますので大学・短大進学ルートや実務経験ルートなどもまとめていきます。
短大(通信も可)に進学する
基本的には大学・短大・5年制の高等専門学校を卒業すれば専攻の学部や学科は問わずに受験資格を満たせるので余裕がある方は学校に通うのも手だと思います。
社会保険労務士試験の受験に絞るなら大学だと期間が長いですので短大が良いのではないでしょうか。数は少ないですが国公立の短大であれば私立の半分くらいの学費で通うことができます。
また通信の大学を選ぶと言うのも手です。比較的おすすめなのはソフトバンクの子会社が設立したサイバー大学。
全抗議がインターネットで行われており一切通学することなく大卒を目指せます。
ソフトバンクが作った通信制のネット大学【サイバー大学】
通信制であっても一度も通学しないというところはまずないですがソフトバンクのサイバー大学は本当に通学一切不要!タブレットがもらえるので隙間時間をうまく利用して単位を取得することも可能![PR]ソフトバンク系が作った大学だけあって学部もITに特化されています。日本はIT後進国である弱点がありますのできちんと勉強しておけばどんな職につくことになろうと損することはないでしょう。
実務経験を積む
所定の実務経験を3年以上積むことで社会保険労務士の受験資格を満たすことも可能です。
認められている実務経験は以下になります。
実務経験による社会保険労務士試験の受験資格
- 労働社会保険諸法令の規定に基づいて設立された法人の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として同法令の実施事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
- 国又は地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間及び特定独立行政法人、特定地方独立行政法人又は日本郵政公社の役員又は職員として行政事務に相当する事務に従事した期間が通算して3年以上になる者(民営化後は通算できない)
- 社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人又は弁護士若しくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
- 労働組合の役員として労働組合の業務に専ら従事した期間が通算して3年以上になる者又は会社その他の法人の役員として労務を担当した期間が通算して3年以上になる者
- 労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者として労働社会保険諸法令に関する事務(ただし、このうち特別な判断を要しない単純な事務は除く。)に従事した期間が通算して3年以上になる者
まとめ
以上が高卒・中卒の方がわりと効率よく社会保険労務士試験の受験資格を満たせる方法になります。
社労士の受験資格を満たす方法はたくさんあり、資格で満たす方法だけでも40種類ほどあります。どれもそう簡単ではありませんが、わりと厳選した結果こんな感じになりました。あまり知られていない情報も見つかったのではないでしょうか。
もっと効率がよい方法が見つかったり、あらたに受験資格項目に加わった項目などがあればこの記事を更新していきますのでぜひこの記事をシェアしてください!
※慎重に情報を調べてはいますが異なっていることもございますので目指す前に試験機関に問い合わせてください(試験機関も資格名称が変わっているとのことで事前に問い合わせることを推奨しています)